◆ 新薬情報 index

2014年3月製造販売承認

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■アテディオ配合錠■アビガン錠 200mg■アプルウェイ錠 20mg/デベルザ錠 2…■イクスタンジカプセル 40mg■エフィエント錠 2.5mg,3.75mg…■ザクラス配合錠 LD,HD■サムスカ錠 30mg■タペンタ錠 25mg,50mg,100m…■テノゼット錠 300mg■テビケイ錠 50mg■フォシーガ錠 5mg,10mg■ルセフィ錠 2.5mg,5mg■ロンサーフ配合錠 T15,T20■グラッシュビスタ外用液剤0.03% 5m…■スミスリンローション5%
■ テビケイ錠 50mg
1. 承認概要
新有効成分 2014年3月 / 2014年4月 発売
2. 薬効分類名
HIVインテグラーゼ阻害剤
3. 一般的名称
ドルテグラビルナトリウム錠
4. 適応症
HIV感染症
5. 類薬との比較

・類薬(HIVインテグラーゼ阻害剤)には、アイセントレス(MSD)や4種類の薬剤を配合したスタリビルド配合錠(鳥居薬品)があります。
・ 既存のインテグレース阻害薬では、ウイルスの耐性化や1日2回投与(アイセントレス)であったり、 リトナビル(ノービア)やスタリビルド錠におけるコビシスタットのようなブースター(=薬剤の血中濃度を維持しするため、 対象となる薬剤を代謝する酵素を阻害する薬剤)が必要という服用の煩雑さなどが指摘されています。 これに対し本剤は、1日1回投与でブースターを必要としません。
6. 特徴
【特徴】
リトナビルのようなブースターの併用を必要とすることなく、1日1回1錠の投与が可能な薬剤です。 加えて、錠剤のサイズが小さく服用が容易であること、食事の有無にかかわらず服用できることから、服薬アドヒアランスの向上が期待できます。 抗HIV療法を奏効させる上で最も重要なことは服薬アドヒアランスを維持し、薬剤耐性ウイルスの発現を招かないことです。 その点で1日1回投与可能なインテグラーゼ阻害剤の登場は朗報です。
希少疾病用医薬品であり、全例調査のほかインフォームドコンセントの取得、海外臨床試験成績の提出が条件付けられています
【作用機序】
新規のHIVインテグラーゼ阻害剤であり、ウイルスゲノムが宿主細胞のデオキシリボ核酸(DNA)に組み込まれる過程に関与する HIVインテグラーゼを阻害することにより、HIVウイルスの複製を防ぎます。
【すべてのHIV感染患者に対して抗HIV薬を】
最近では、早期治療による様々な利点(感染拡大の抑制や重篤な合併症の減少)も明らかになりました。 最新のガイドラインでは、すべてのHIV感染患者さんに対して抗HIV薬の開始が推奨されるようになっています。
【抗HIV薬の組み合わせ】
抗HIV薬は大きく5つに大別され、3~4剤の内服薬を組み合わせて治療を行います。

【アドヒアランスの重要性】
近年、治療にINSTIが選択される機会が多くなり、抗HIVガイドラインでも治療の中心になりつつあります。
・抗HIV薬を中途半端に内服してしまうと、HIVが耐性を獲得する可能性が高くなります。
・内服10回のうち1~2回飲み忘れてしまうだけで患者さん2人に1人は治療に失敗しています。
・HIVの薬物治療の成功率を最大限に保つためには、薬を正確に飲む程度(服薬率)は95%以上必要です。 これは、飲み忘れは月に約1日分までという計算になります。
【用法・用量】
通常、成人には以下の用法・用量で経口投与します。本剤は、食事の有無にかかわらず投与できます。投与に際しては、必ず他の抗HIV 薬と併用します。
1. 未治療患者、インテグラーゼ阻害薬以外の抗HIV薬による治療経験のある患者
 ⇒ドルテグラビルとして50mgを1日1回経口投与する。
2. インテグラーゼ阻害薬に対する耐性を有する患者
 ⇒ドルテグラビルとして50mgを1日2回経口投与する。
なお、12歳以上及び体重40kg以上の未治療、インテグラーゼ阻害薬以外の抗HIV 薬による治療経験がある小児患者には、ドルテグラビルとして50mgを1日1回経口投与できます。
【副作用】主な副作用は、悪心(5~8%)、下痢 (5~6%)、頭痛(4~5%)です。 特に頭痛はインテグラーゼ阻害薬に特徴的な副作用です。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1) 必ず他の抗HIV薬と併用します。一般的な併用薬は、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬のラミブジン・アバカビル(エプジコム)や テノホビル・エムトリシタビン(ツルバダ)などです。
(2) HIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、 本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告させます。
(3) 一般に乳児へのHIV感染を防ぐため、あらゆる状況下においてHIVに感染した女性は授乳禁止です。
【患者さんへの説明例】
(1) エイズウイルスの増殖をおさえる抗ウイルス薬です。ウイルスの遺伝子が人の遺伝子に組み込まれるのを阻止します。
(2) エイズの発症や進行を遅らせます。ただし、エイズウイルスを完全に死滅させることは困難ですので生涯にわたり治療を続ける必要があります。
8. 製造販売元など
製造販売元:ヴィーブヘルスケア株式会社
お問合せ先:グラクソ・スミスクライン株式会社 ヴィーブヘルスケア・カスタマー・サービス 0120-066-525
(文責 下平秀夫) 2014年6月/2015年4月更新