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1. 承認概要 | ||
新有効成分 2014年7月 / 2014年9月 発売 | ||
2. 薬効分類名 | ||
爪白癬治療剤 | ||
3. 一般的名称 | ||
エフィナコナゾール | ||
4. 適応症 | ||
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)による爪白癬 | ||
5. 類薬との比較 | ||
爪真菌症では初の外用薬です | ||
6. 特徴 | ||
【特徴・経緯】 爪真菌症に適応を持つ初めての外用薬となります。 これまで、日本において爪白癬に適応のある薬剤は、イトリゾールカプセル(イトラコナゾール)、ラミシール錠(テルビナフィン)のみで、爪白癬に適応を有する外用剤はありません。 外用の抗真菌薬は体部・足部白癬などにしか適応がありませんでした。このことから「皮膚真菌症診断・治療ガイドライン」でも内服療法を原則としています。 しかし、経口抗真菌薬には肝障害等の全身的副作用や薬物相互作用も多く、特に高齢者や合併症により複数の治療薬を服用している患者では使用が制限される場合もあります。 本薬は爪甲の透過性に優れており、爪白癬の原因菌に対して高い抗真菌活性を有することから、外用製剤として開発されました。 【承認状況】 海外ではカナダで承認済みです。(2014年6月現在) 【爪白癬とは】 爪白癬は一般的に爪水虫と呼ばれ、トリコフィトン属に属する一群の真菌を主な原因菌とする爪の感染症です 。爪の混濁、肥厚、変形、落屑といった外見上の変化だけでなく、爪の肥厚に伴い靴を履くときの痛みや歩行困難など、患者の肉体的・精神的な負担が大きくなっています。 また治療が適切に行われない場合に、家族内感染などの周囲への拡散を容易に引き起こします。 【作用機序】 本剤は真菌の発育に必要なエルゴステロールの生合成を阻害します。 【用法】 1日1回罹患爪全体に塗布します。 【副作用】 第3相試験では、副作用が6.4%に認められています。副作用の大部分は適用部位の皮膚症状であり、皮膚炎(2.1%)、水疱(1.5%)、紅斑(0.7%)などでした。 | ||
7. 使用上の注意と服薬支援 | ||
【薬剤師への注意】 (1) 直接鏡検又は培養等に基づいて爪白癬であると確定診断された患者に使用します。 (2) ハケ一体型のボトル容器であり、薬液を爪面に塗り拡げるようになっています。 【患者さんへの説明例】 (1) 爪白癬の原因となる真菌の発育を抑えます。 (2) 本剤は、一旦変色した爪を回復させる薬ではありません。このため、治療には爪が生え代わるまでの期間が必要になります。 (3) 爪およびその下の皮膚に薬剤が行きわたるよう、皮膚との境界部も含め爪全体に十分に塗布します。 (4) 刺激を感じることがあるので、皮膚についた薬液はふき取ります。 (5) 治療中の爪には化粧品等を使用しないでください。 (6) 開封後4週間経過した場合は、残薬を使用しないでください。 | ||
8. 製造販売元など | ||
製造販売元:科研製薬株式会社 お問合せ先:科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室 0120-519-874 |