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1. 承認概要 | ||
新有効成分 2013年6月 / 2013年9月 発売 | ||
2. 薬効分類名 | ||
GLP-1受容体作動薬 | ||
3. 一般的名称 | ||
リキシセナチド注射液 | ||
4. 適応症 | ||
2型糖尿病 ただし、下記のいずれかの治療で十分な効果が得られない場合に限る。 1.食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア剤(ピグアナイド系薬剤との併用を含む)を使用 2.食事療法、運動療法に加えて持効型溶解インスリンまたは中間型インスリン製剤(スルホニルウレア剤との併用を含む)を使用 | ||
5. 類薬との比較 | ||
類薬との比較: リキスミア、ビクトーザは1日1回、バイエッタは1日2回、ビデュリオン(2022年発売中止)は週1回投与です。 経口剤の「リベルサス錠」はこちらです。 <本剤について薬剤師国家試験が出題されています> 第106回 問166 血糖降下作用を有する薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1 メトホルミンは、ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)を阻害することで、血中インクレチン濃度を上昇させる。 2 カナグリフロジンは、ナトリウム-グルコース共輸送体2(SGLT2)を阻害することで、腎尿細管におけるグルコースの再吸収を抑制する。 3 アログリプチンは、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化することで、肝臓での糖新生を抑制する。 4 インスリンデグルデクは、骨格筋や脂肪組織におけるグルコースの細胞内取り込みを促進する。 5 リキシセナチドは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体を刺激することで、インスリン及びグルカゴン分泌を促進する。 正解 2、4 (解説:5のリキシセナチドはGLP-1受容体を刺激し、インスリン分泌を促進するが、グルカゴン分泌は抑制する。) | ||
6. 特徴 | ||
本剤はGLP-1受容体作動剤に分類される2型糖尿病治療剤です。 GLP-1の分解酵素であるDPP-4に抵抗する物質(トカゲ由来のExendin-4)に構造が類似していることから、作用の持続化が図られています。 基礎インスリンとの併用が認められています。 通常、成人には、リキシセナチドとして、20μgを1日1回朝食前に皮下注射します。 ただし、1日1回10μgから開始し、1週間以上投与した後1日1回15μgに増量し、1週間以上投与した後1日1回20μgに増量します。 適宜増減しますが、1日20μgを超えてはいけません。
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7. 使用上の注意と服薬支援 | ||
(1) この薬は膵臓に働いて、血糖値が高くなると、インスリンの分泌を促して血糖値を下げます。 (2) 在宅自己注射教育を受けた患者(または家族の方)は、自己注射できます。 (3) カートリッジ交換をしない、使い捨てのキット用注入器です。 (4) 朝食前1時間以内に注射し、食後の注射は行わないでください。 (5) 吐き気、嘔吐などを避けるため、低用量より注射を開始します。 (6) 使用前は凍結を避け、2~8℃で光を避けて保存してください。 (7) 使用開始後は冷蔵庫に保存せず、光を避けて保存してください。使用開始後30日以内に使用してください。 (8) 低血糖症状があらわれた場合は、通常は糖質を含む食品や砂糖をとってください。 α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール等)を併用している場合は、ブドウ糖をとってください。
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8. 製造販売元など | ||
製造販売元:サノフィ株式会社 お問合せ先:サノフィ(株) コールセンター くすり相談室 0120-109-905 更新 2023.05.07 イラスト説明、国家試験問題加筆 |