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1. 承認概要 | ||
類似処方医療用配合剤 2019年3月 / 2019年6月 発売 | ||
2. 薬効分類名 | ||
経腸栄養剤(経口・経管両用) | ||
3. 一般的名称 | ||
医療用配合剤のため該当しない | ||
4. 適応症 | ||
一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。 | ||
5. 類薬との比較 | ||
6. 特徴 | ||
【特徴】 本剤は、1袋(187.5mL)で1日に必要なビタミン・微量元素の約3分の1が摂取できるように配合設計された半消化態経腸栄養剤です。経口での栄養摂取が困難または不十分な場合であっても、少量で効率的に栄養を補給することができます。 【承認状況】 海外では、2018年12月現在、開発されていません。 【用法・用量】 通常、成人標準量として、本剤を1日562.5~937.5mL(3~5袋)を経管または経口投与します。経管投与の場合は、投与速度50~400mL/hで持続的または1日数回に分け、経口投与の場合は、1日1回または数回に分けて投与します。なお、年齢、体重、症状により投与量、投与速度を適宜増減します。 【副作用】 第III相比較試験(検証的試験)の安全性評価対象107例のうち、副作用発現数は11例(10.3%)でした。その内訳は、消化器系の副作用が下痢5例(4.7%)、軟便、便秘各1例(各0.9%)であり、その他は血中ナトリウム減少、血中ブドウ糖増加1例、血中トリグリセリド増加、白血球数増加が各1例(各0.9%)でした(承認時)。 | ||
7. 使用上の注意と服薬支援 | ||
【薬剤師への注意】 1.本剤は濃縮乳蛋白質とカゼインナトリウムを含むため、牛乳アレルギーの患者さんには禁忌です。 2.本剤はビタミンK(メナテトレノン)を含むため、ワルファリンを服用中の患者さんでは、相互作用に注意が必要です。 【患者さんへの指導例】 1.経口での食事が摂れない場合や通常の食事だけでは十分な栄養が摂れない場合に、必要なエネルギーや栄養分を補うことができます。 2.胃ろうや栄養チューブを使って投与する場合、最初は少量から始めてください。 3.ヨーグルト風味とりんご風味の2種類がありますので、好みのフレーバーを医師または薬剤師に伝えてください。 4.開封前はよく振ってください。開封後、飲む際はコップなどの容器に移し、残った場合はクリップなどで止めて冷蔵庫に保管して、24時間以内に飲みきってください。 5.温めて使用する場合は、未開封の状態で70℃未満の湯せんで温めてください。温め過ぎるとタンパク質が変性する恐れがあります。 6.下痢、便秘など、おなかの調子が普段と異なる場合は、1回量を減らすなどの調節をしてください。 【ここがポイント!】 本剤は、既承認の半消化態経腸栄養配合剤であるラコールNF配合経腸用液(大塚工場)における3大栄養素(たんぱく質、脂肪、及び糖質)の組成を基本とした半消化態経腸栄養剤です。 経腸栄養剤は、経口での食事摂取が困難または不十分な患者さんに使用することで、栄養状態を維持・改善させることができます。一般的にそのような患者さんは活動性が低く、必要な維持エネルギー量が少ないですが、本剤は3袋(187.5mL×3=562.5mL)で900kcalのエネルギーに加えて、ビタミンと微量元素もほぼ充足できるように配合されています。 本剤は高濃度(1.6kcal/mL)の半消化態経腸栄養剤であり、既存のエンシュア、ラコール、エネーボと比べると単位容積あたりのカロリーが最も高いため、同じカロリーを摂取する際の用量が少なくなります。1回量が少ないことで誤嚥のリスクが低減し、さらに運搬・保管も容易というメリットもあります。 経口栄養剤を摂取している患者さんでは、下痢などを引き起こす可能性があるので、服薬指導ではおなかの調子を具体的に確認するようにしましょう。 | ||
8. 製造販売元など | ||
製造販売元:イーエヌ大塚製薬株式会社 販売提携:大塚製薬株式会社,株式会社大塚製薬工場 お問合せ先:株式会社大塚製薬工場 輸液 DI センター 0120-719-814 |