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1. 承認概要 | ||
新有効成分 2024年9月 / 2025年3月 発売 | ||
2. 薬効分類名 | ||
高カリウム血症改善剤 | ||
3. 一般的名称 | ||
パチロマーソルビテクスカルシウム | ||
4. 適応症 | ||
高カリウム血症 (注意:本剤は効果発現が緩徐であるため、緊急の治療を要する高カ リウム血症には使用できません。) | ||
5. 類薬との比較 | ||
![]() 高K血症の治療薬には、陽イオン交換樹脂のポリスチレンスルホン酸ナトリウム(ケイキサレート等)、ポリスチレンスルホン酸カルシウム(カリメート等)がありますが、適応は「急性および慢性腎不全の高K血症」と限定されています。 一方近年(2020年5月)「高K血症」を適応とした非ポリマー無機陽イオン交換樹脂製剤のジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物(ロケルマ)が発売されました。ロケルマはナトリウムを含みますが、本剤は含まないため、食塩制限がある患者、CKDや心不全を併発する高K血症患者に対して、有用な選択肢として期待されます。 | ||
6. 特徴 | ||
<特徴> 1.ナトリウムを含まないため、食塩制限がある患者、CKDや心不全を併発する高K血症患者に対して使用しやすいです。 2.血清カリウム値に応じて 8.4 g~25.2 g まで用量選択が可能です。 3.1 日 1 回投与であることから、良好な服薬アドヒアランスが期待できます。 3. 副作用として低カリウム血症、便秘、下痢、腹部膨満などが報告され、類薬で腸管穿孔、腸閉塞が報告されているため注意が必要です。 <承認状況> 2015 年に米国で、2017 年に EU で承認された。2024 年 9 月現在、本国を除く 41 の国及び地域で承認されています。 <臨床試験> 国内第Ⅱ相試験において、本剤の 8.4 g(1 包)投与 1 週間後の血清カリウム値変化量は、非透析の軽度高カリウム血症患者(ベースラインの血清カリウム値が 5.1~5.9 mEq/L)では‐0.55 mEq/L、非透析の中等度高カリウム血症患者(ベースラインの血清カリウム値が 6.0~6.4 mEq/L)では‐0.66 mEq/L、透析患者(ベースラインの血清カリウム値が 5.5~6.4 mEq/L)では‐0.66 mEq/L でした。非透析患者を対象とした国内第Ⅲ相試験では、治療導入期において、血清カリウム値はベースラインの 5.78 mEq/L から治療導入期最終時は4.40 mEq/L と推移しました。 <作用機序> ビルタサは、ナトリウムを含まない非吸収性の陽イオン吸着ポリマーです。水に懸濁して服用すると、腸管内でカリウム(K+)を吸着して糞便中へのカリウム排泄を増加させることで、高カリウム血症患者の血清カリウム値を低 下させる薬剤です。機序的にはカリメートなどと同じくカルシウム含有のポリマー製剤です。 <用法用量> 通常、成人には、8.4gを開始用量とし、水 で懸濁して、1日1 回服用します。以後、血清カリウム値 や患者の状態に応じて適宜増減しますが、最高用量は1日1回 25.2gです。 増量する場合は8.4g(1包)ずつとし、増量間隔は1週間以上空けます。 (8.4g1包を飲む場合には約40~80mLの水に懸濁します。初めに 半量程度の水をコップ等の容器に入れ、分包内の薬をコップ等の容器に移して一 度懸濁し、残りの水を追加して再度懸濁してください。必要に応じて飲みやすい ように水を追加してください。一度に2包以上をまとめて飲む場合には水の量は 約80mLとし、1包を飲む場合と同様の操作で水に懸濁して服用してください。 この薬は溶けないため、十分に懸濁し、沈殿する前に飲んでください。沈殿した 場合は、再び懸濁して飲んでください。 飲んだ後にコップ等の容器に薬が残っていないことを確認し、残っている場合に はさらに水を追加し、残った薬を飲み切ってください。 ) <副作用> 副作用として主なものに、便秘(14.5%)、下痢、腹部膨満(各1~2%未満)、鼓腸、低マグネシウム血症(各1%未満)があります。重大な副作用としては、低カリウム血症(4.6%)腸管穿孔、腸閉塞(いずれも頻度不明)に注意が必要です。 ただし、本剤は膨潤が認められるため、腸閉塞の患者さんに対しては禁忌となっています。
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7. 使用上の注意と服薬支援 | ||
<患者さんへの服薬指導例> 1.消化管内のカリウムと結合することにより糞中カリウム排泄量を増加させます。吸収されるカリウムが少なくなることで血清カリウム値を低下さ せ、高カリウム血症を改善します。 2.多く使用した時、 低カリウム血症により不整脈(めまい、動悸(どうき)、脈が遅くなる、気を失う、 脈がとぶ)などがあらわれることがあります。このような場合にには、使用を中止し、ただちに受診してください。 3.腸管穿孔(腸に穴があいた状態)、腸閉塞を起こす可能性が否定できないため、 排便状況を確認し、便秘に引き続き持続する腹痛、嘔吐等の症状があらわれた 場合には、速やかに医師または薬剤師に相談してください。 <保管方法> ・冷蔵庫(2~8℃)で保管してください。 ・直射日光と湿気を避けて室温(1~30℃)で保管することも可能ですが、そ の場合3ヵ月以内に使用してください。3ヵ月を超えた薬は保管せず、廃棄し てください。 ・懸濁後の薬を飲まなかった場合、保管せず廃棄してください。 <ここがポイント!> ケイキサレート等に比べてロケルマと同様に「高K血症」と適応範囲が広いです。一方、ロケルマと異なりナトリウムを含まないので食塩制限患者に適し、また、1日1回の服用と簡便です。懸濁方法の説明が必要です。 <添付文書> <患者さん向けRMP素材>
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8. 製造販売元など | ||
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