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1. 改訂年月 | ||
2022年1月 | ||
2. 改訂内容 | ||
<追加>[下線部追加改訂] 【効能・効果】 SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る) <追加>[下線部追加改訂] 【用法及び用量】 通常、成人には、副腎皮質ステロイド薬との併用において、トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを点滴静注する。症状が改善しない場合には、初回投与終了から8時間以上の間隔をあけて、トシリズマブ(遺伝子組換え)として8mg/kgを1回追加投与できる。 | ||
3. 解説 | ||
★関節リウマチ治療薬のアクテムラ点滴静注用(一般名トシリズマブ[遺伝子組換え])の効能効果に「SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素投与を要する患者に限る)」が追加されました。中等症Ⅱ以上の患者に副腎皮質ステロイド薬と併用して用います。 【ここがポイント!】 本剤は、国産初の抗体医薬品として、2005年にキャッスルマン病、2008年に関節リウマチの適応を取得して、現在は世界110ヵ国以上で承認されているヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体です。 今回、新型コロナによる肺炎の効能が追加されました。本剤はCOVID-19治療薬としては、これまでに欧州で承認され、米国で緊急使用許可を取得し、世界保健機構(WHO)より推奨されています。これまで中等症II以上の患者に適応を持つ、レムデシビル(商品名:ベクルリー点滴静注用)、バリシチニブ(同:オルミエント錠)、デキサメタゾン(同:デカドロン)の3製剤に本剤が加わり、新たな治療選択肢となります。 新型コロナ患者の一部では、IL-6を含む複数のサイトカインの発現亢進を特徴とする炎症状態により呼吸不全を起こすことが知られており、同剤投与による炎症抑制が期待されています。 |