◆ 新薬情報 index

2023年3月製造販売承認

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■アレジオン眼瞼クリーム0.5%■ゴービック水性懸濁注シリンジ■エムパベリ皮下注1080mg■アポハイドローション20%■リネイルゲル10%■ウゴービ皮下注0.25mg,0.5mg,…
■ アレジオン眼瞼クリーム0.5%
アレジオン眼瞼クリーム0.5%
1. 承認概要
新剤型 2023年3月 / 2024年5月
2. 薬効分類名
持続性・経眼瞼アレルギー性結膜炎治療剤
3. 一般的名称
エピナスチン塩酸塩
4. 適応症
アレルギー性結膜炎
5. 類薬との比較

6. 特徴
<特徴>
クリームタイプのアレルギー性結膜炎治療薬は世界初です。

<承認状況>
エピナスチン塩酸塩0.05%点眼液は、2023年1月までに我が国を含む世界50ヵ国以上で承認されています。また、高濃度化により効果に持続性を持たせた「アレジオン®LX点眼液0.1%」1日2回(朝、夕)点眼は我が国で2019年に承認されています。2024年7月時点で眼瞼クリームは我が国のみの承認です。

<作用機序>
アレルギー反応により放出されたヒスタミンが結合するヒスタミンH1受容体を遮断します。もう一つの作用として肥満細胞からのヒスタミンやロイコトリエンなどケミカルメディエーターの遊離・放出を抑制します。この作用はアレルギーの初期段階で作用するので、発症前の予防的な効果が期待できます。

<用法・用量>
通常、適量を1日1回上下眼瞼に塗布します。

(図は 「アレジオン眼瞼クリームをご使用の患者さんへ2024.05」からの抜粋です)
片目あたり薬1.3cm(人差し指の先端から第一関節までの半分)
7. 使用上の注意と服薬支援
<患者さんへの指導例>
1.この薬は、1日1回、目のまわり(上下のまぶた)に塗ることで、目のかゆみなどアレルギー性結膜炎の症状を治療するお薬です。
2.チューブを軽く押しながら横に引き、適量(片眼あたり約30mg(目安として約1.3cm長)のクリームを指先に出します。軽く目を閉じ、指先に出したクリームを上下のまぶたに約半量ずつのせ、目のまわりに広げ、透明になるまで指でやさしくなじませてください。
3.治療期間中は症状のあるなしにかかわらず、1日1回、同じタイミングで使用してください。
4.お薬を目の中に入れて使用しないでください。目に入った場合は、すぐに水で洗い流してください。
5.お薬を塗った直後は、入浴・洗顔をしないでください。
6. ほかの点眼液や眼軟膏などを併用する場合には、このお薬を最後に使用することが望ましいです。
7. 開封後は、1ヵ月を目安にご使用ください。

<ここがポイント!>
クリームタイプのアレルギー性結膜炎治療薬は世界初です。
既存のエピナスチン点眼液は1日4回、エピナスチンLX点眼液は1日2回の点眼です。一方、本剤は1日1回上下瞼(まぶた)のまわりへの塗布で、有効性が終日にわたり維持します。
点眼が苦手な小児や高齢者に加え、日中の点眼でメイクが落ちるのが気になる人に対しても、就寝前や夜のスキンケア時の塗布で効果が期待できるため、利便性が高いと考えられます。本剤の成分が眼瞼皮膚を通過して眼球・眼瞼結膜にが分布します。
第III相CAC試験(スギ花粉抗原を用いた結膜抗原誘発試験)において、アレルギー性結膜炎の眼そう痒感および結膜充血スコアをプラセボに比べて有意に抑制しました。また、第III相長期投与試験(環境試験)において、本剤の安全性および有効性が確認されています。

(図は 「アレジオン眼瞼クリームをご使用の患者さんへ2024.05」からの抜粋です)
眼の中ではなく、上下のまぶたの外側に塗る
8. 製造販売元など
製造販売元:参天製薬株式会社
提携 :日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社
お問合せ先:参天製薬株式会社 製品情報センター  0120-921-839
(文責 下平秀夫) 2024年6月/2024年7月更新