「選定療養」どれくらい高くなるか簡易早見表(試作)

【10月からいよいよ「選定療養」】

10月からいよいよ「選定療養」がはじまりますが、薬局の窓口対応は不安が多いと思いませんか ?

厚労省の「後発医薬品のある先発医薬品(長期収載品)の選定療養について」で説明され、

患者さん向けチラシ」や「医療機関・薬局の方向けのチラシ」が公開されていますが、これで患者さんに説明できるとは到底思えません。

【患者さん対応が不安!!】

窓口で患者さんから、「いくら高くなるの!!」「後発品(GE:ジェネリック)にしたときとどのくらい違うの!!」といわれても、計算が複雑すぎてどうしていいかわかりません。患者さんの怒りが増すばかりです(恐怖)。

【簡易表の利用方法】

そこで、「簡易表」を作ってみました。アバウトな表です。

一番左のセルに、先発とGEの薬価の差(率)を示しました。例えば簡易表のピンクのセル、先発(長期収載品)の薬価が200円、GEの薬価が100円だったとき、薬価に2倍の開きがあります。この場合、3割負担の患者さんの希望で先発を選択したら、これまでは概算で60円(200円の3割)だったものが2024.10からは80円(1.33倍)になります。もし、GEを選んだら30円(先発を選んだ場合の38%ですみます。)

【もっと具体的に】

RP. リリカOD錠75mg 1日 2錠 14日分の場合

リリカOD錠75mgの薬価は60.2円、GE(プレガバリンOD錠)最高価格は23.0円です。(各々の薬価はこちらのエクセルファイルで確認してください。)
60.2÷23.0= 薬価の違いは2.6倍 早見表では3割の患者さんは1.41倍となっています。
60.2×28錠でこれまで概算60.2×28×3割=506円*だったものが、患者さんの希望で先発を使用すると1.41倍の713円になります。GEを選択すると23.0×28×3割=193円となります。(*正確には60.2×2錠で120点、これを14倍して1,680円の3割) 患者さんには、「概算ですが、これまでより200円前後高くなると思います。GEにすると300円前後安くなると思います。」と説明できると思います。なお、プレガバリンOD錠75mg「KMP」等の薬価は20.9円ですが、プレガバリンOD錠75mg「武田テバ」等は13.3円で価格差があります。この例では2.6倍も差がありますが、他の長期収載品はあまり差がありません。

【簡易表の注意点】

もうお気づきのことと思いますがこの簡易表には大きな落とし穴があります。これらを踏まえたうえで活用していただけるとうれしいです。

・一部負担金には、薬剤師の技術料が含まれているのでトータルで伝える必要がある。

・実際は、1日の薬価(外用は全量)を合算し、五捨五超入で保険点数を算出してから、日数を掛けて算出するので、かなりアバウト。

・GEを選択した場合の薬価がGEの最高薬価で計算されている。

【長期収載品の品目】

選定療養の対象となる長期収載品の品目一覧(厚労省)。PDF  エクセル

【簡易早見表はこちら】

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