<改訂><接種無料化> 「9価HPVワクチン・シルガード9」(1)公費扱いに (2)2回接種が追加に
本剤について薬剤師向け製剤情報はこちらです。
【背景】本剤は、わが国で3番目に発売されたHPVワクチンです。既存薬の1つである2価ワクチン(商品名:サーバリックス)は、子宮頸がんの主な原因となるHPV16型と18型の感染を予防します。もう1つの既存薬である4価ワクチン(同:ガーダシル)は、上記に加えて尖圭コンジローマなどの原因となる6型と11型の感染も予防します。
既存2剤は定期接種の対象で、小学6年生~高校1年生相当の女子は公費助成によって無料で接種を受けることができますが、これまでは、本剤は任意接種で、自費での接種でした。
(1)2023年4月から公費扱い(無料)に
本剤はこれまで定期接種の対応ではありませんでした。3/7の厚労省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で、小学校6年生の学年から15歳未満までに対する9価HPVワクチンの2回接種も、4/1から定期接種化することを決め、自費から公費接種に移行されました。
■9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について(厚生労働省)
■小学校6年 ~ 高校1年 の女の子と保護者の方へ9価の「HPVワクチン」を公費で接種できるようになりました
■平成9年度生まれ~平成18年度生まれまでの女性へ「HPVワクチン」 の接種の機会を逃した方も 9価のワクチンを公費で 接種できるようになりました
(2)2回接種の追加
子宮頸がんなどの予防に用いる9価HPVワクチンのシルガード9水性懸濁筋注シリンジについて、9歳以上15歳未満の女性に対する計2回接種の用法・用量を追加する一変承認が取得されました。これまでは計3回接種となっており、接種回数が減ることで、ワクチン接種者や医療関係者の負担軽減が期待できます。