薬物-薬物相互作用による併用禁忌の例
(Incompatibility) |
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by Shimodaira |
相互作用を起こす商品(成分)の例 A |
相互作用を起こす商品(成分)の例 B |
簡単な作用機序(薬物動態学的相互作用-K、薬力学的相互作用-D) |
アナフラニール錠10mg、25mg
(塩酸クロミプラミン うつ病・遺尿症治療剤) アモキサンカプセル10mg、25mg (アモキサピン 三環系抗うつ剤) |
エフピー錠2.5
(塩酸セレギリン抗パーキンソン剤) メレリル10 (チオリダジン フェノチアジン系精神安定剤) |
塩酸セレギリンまたはチオリダジンと三環系抗うつ剤の併用により両者の副作用が増強され、高血圧、失神、不全収縮、QT延長、等の副作用が発現することがある。(D) |
ルボックス錠25、50 (マレイン酸フルボキサミン 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)) |
エフピー錠2.5 |
マレイン酸フルボキサミンと塩酸セレギリンの併用により両剤の作用が増強されることがある。(D) |
イトリゾールカプセル50 (イトラコナゾールトリアゾール系抗真菌剤) |
ハルシオン0.125mg錠、0.25mg錠
(トリアゾラム ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤) |
イトラコナゾールはトリアゾラムの代謝を抑制する。このためトリアゾラムによるふらつき、健忘などの副作用の危険性が増大する。(K) |
フロリードゲル経口用 (ミコナゾール フェネチルイミダゾール系抗真菌剤) |
ハルシオン0.125mg錠、0.25mg錠 |
ミコナゾールはトリアゾラムの代謝を抑制する。このため、トリアゾラムの作用増強、作用時間の延長を起こすおそれがある。(K) |
コレソルビンカプセル (シンフィブラート) ベザトールSR錠200mg、100mg (ベザフィブラート 高脂血症治療剤) |
ローコールカプセル20mg、30mg
(フルバスタチンナトリウム) リピトール錠10mg (アトルバスタチンカルシウム水和物 HMG-CoA還元酵素阻害剤 ) |
腎機能障害のある患者にフィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害薬が併用されると、横紋筋融解症の危険性が増大する。(原則併用禁忌)(D) |
スパラ錠100mg (スパルフロキサシン ニューキノロン系抗菌剤) |
ノルペース50mg、リスモダン(R錠100mg) (ジソピラミド 不整脈治療剤) |
スパルフロキサシンとジソピラミドの併用によりQT延長、心室性不整脈を起こすことがある。(D) |
リドーラ錠 (オーラノフィン RA寛解導入金化合物) |
メタルカプターゼ100
(ペニシラミン リウマチ・ウイルソン病治療・金属解毒剤) |
金剤とペニシラミンがキレート錯体を生成することで、金剤の体内動態が変化し、重篤な血液障害を起こすおそれがある。(K) |
ツムラ小柴胡湯エキス顆粒(医療用) |
スミフェロンDS300、DS600
(インターフェロンアルファ 天然型インターフェロン) |
インターフェロンアルファと小柴胡湯の併用により、間質性肺炎発現の危険性が増大する。(D) |
シプロキサン錠100mg (シプロフロキサシン ニューキノロン系抗菌剤) |
オルヂス,カピステン
(ケトプロフェン プロピオン酸系消炎鎮痛剤) |
ケトプロフェンの併用により,ニューキノロン系抗菌剤のGABAA受容体への阻害作用が増強され,けいれんが誘発されると考えられている。てんかん等のけいれん性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者では特に注意する。(D) |
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禁忌(Contraindication)の例 |
禁忌(症)とは、患者の症状、原疾患、合併症、体質などからみて投与すべきでない疾患である。 |
適さない病態 |
投与薬剤の例 |
発生機序 |
アスピリン喘息または既往歴 |
解熱鎮痛消炎剤 |
重篤なアスピリン喘息を誘発することがある。 |
前立腺肥大による排尿困難 |
抗コリン薬、抗ヒスタミン薬 |
抗コリン作用により、排尿筋の弛緩と括約筋の収縮が起こり、尿の貯留をきたす恐れがある。 |
緑内障 |
抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、三環系抗うつ薬 ジアゼパム |
抗コリン作用により、縮瞳とともに房水通路が狭くなり眼圧が亢進し、症状を悪化させることがある。 |
妊娠または妊娠している可能性のある婦人 |
エトレチナート、イトラコナゾール、シクロスポリン、トリメタジオン、D-ヘペニシラミン、ワルファリン |
催奇形性を起こすことがある。 |
授乳婦 |
インドメタシン、クロフィブラート系薬物、シンバスタチン、D-ペニシラミン |
乳汁中に移行する。 |
15歳未満の水痘,インフルエンザの患者、 |
サリチル酸系薬剤
(エテンザミド、サリチルアミド、アスピリン、アスピリン ・ダイアルミネート) |
米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告がある。 |
心不全の患者及び心不全の既往歴 |
塩酸ピオグリタゾン |
本剤投与中により、循環血漿量の増加によると考えられる浮腫の発現が認められる。(2000.10緊急安全性情報)
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